ゴールデンスランバー

ゴールデンスランバー

ゴールデンスランバー

首相暗殺の濡れ衣を着せられた男の逃亡劇を描く作品。
アヒルと鴨のコインロッカー」「ラッシュライフ」「ゴールデンスランバー」と伊坂幸太郎の3作品を読んで思ったのは、この人の作品に、エピソード全てに対する答えとか結末を期待しちゃだめなんだな、ということ。読み終わった後必ず、苦い思いをしたり、あのくだりは結局どうなったんだろう?と思ったりします。
ただこの作品は、そういう気にかかるところを残しながらも、読後感さわやかでとてもおもしろかった。
登場人物の会話は思わずにやっとしてしまうことも多かったし、主人公の父の発言シーンでは、ほろっとさせられました。
伊坂さんは、時間軸を駆使した構成が本当にうまいなぁと思います。「ラッシュライフ」は緻密すぎて途中ついていけなかったところはあるんだけど、今回はそんなこともなく・・(笑)
映画も見てみようかな。