海の鳥・空の魚

海の鳥・空の魚 (角川文庫)

海の鳥・空の魚 (角川文庫)

大学の講義で取り上げられ、おもしろいと思ったので買いました。若い感性で描かれた20編収録の短編集。

私は本を読むといっても宮部みゆきさんなどのミステリーが多くて、こういう現実にありそうな、特に「恋」をモチーフにしたものはどっちかというと苦手でした。
この本にも「恋」を題材にした作品が収録されていますが、それだけで終わらない、という感じがすごく好きです。
全編通して、「あぁ、そういうことある」とうなずける箇所が多々あり、親近感が湧きます。
中で私が好きなのは、「グレイの層」「東京のフラニー」「ポケットの中」「卒業」です。
やっぱり心に何か暗いものを持ってたりする人の書くものはどこか惹きつけられるなと思います。